私が今練習している曲を少しずつ紹介(練習音源です。ちゃんとした録音は、 ちゃんとしたアルバムで残したいな、と思ってます。解説中の作曲者、演奏家等については敬称略。)
塩谷哲「LIFE WITH YOU」(契約更新予定)
元・オルケスタ・デ・ラ・ルス(世界的に活躍した日本人サルサ・バンド)のピアニスト・塩谷哲(1966- )のソロアルバム「S・A・L・T」に収録。私の敬愛するシンガー・ソングライター・柴田淳(1976- )がアーティストを目指した、そもそものきっかけは、このピアニストのこの曲の演奏を聴いたことだった。塩谷はラテン・ジャズ・ロックンロール・バラード等々、何でも弾けるピアニストであるが、クラシカルな現代音楽作曲家でもあり、この曲には、クラシカルな側面とディズニーの音楽にも通じるロマンティシズムが感じられる。
初めてのデジタル・オーディオ・プレイヤーでの録音(2007/5/17)は、YAMAHAのセミ・コンサート・グランド、CU−Lでプレイヤーはピアノの上に鍵盤カバーのフェルトを敷き、その上に載せて音質設定は標準モードで録音していたのだが、その音源は現在行方不明となり公開できない。現在では映像で再録したものをYoutubeの公式チャンネルで公開している。
フランツ・リスト「愛の夢第三番」
ハンガリーが生んだ歴史的なピアノの名手であり大作曲家であるフランツ・リスト(1811-1886)が自身の歌曲(歌曲版の歌詞はドイツの詩人、フェルディナント・フライリヒラート〔1810-1876〕の抒情詩)をピアノ曲に編曲した名曲。
私は、ショパンやリストというのは、この程度のレベルの曲というのは、アドリブで、ほとんど即興で自由自在に作曲・編曲して演奏していたのではないかと勝手に思っているのですが(実際、作品によっては楽譜にもad libitum〔ラテン語で任意に、自由に、の意味。略して、アドリブ〕の表記あり)、普通の人にとっては、優雅で美しいけれども一生懸命レッスンを受けたり練習したりしないと弾けない憧れの曲の一つだと思うわけで、NHKのスーパーピアノレッスン(「ロマン派を弾く」ミッシェル・ダルベルト)でも採りあげられていました。私にとっても、この曲はいつか弾けるようになれたら、とずっと思っていた憧れの曲の一つで、時々思い出したように練習していたら、ようやく、最後まで弾けそうなところまで、辿りつきました。まだ間違えてばかりで、これもNGテイクですが、何かの参考になればと公開します。もう少し練習して、もっと上手く弾けたらCDにしたり、色々なところで弾けたらいいなと思います。
なお、ジャズ・ピアニストのレイ・ブライアントという人の「アローン・アット・モントルー」というコンサートCDに、このメロディをモチーフにしたブギーの曲がありますが、私はクラシックの原曲のほうが好きです(レイ・ブライアントもピアニストとしては結構好き)。
ジュール・マスネ「(タイースの)瞑想曲」
フランス・ロマン派の作曲家、マスネ(1842-1912)のオペラ「タイス」の中の一曲。彼の作品の中では最も親しまれている一曲であり、このメロディーは多くの人がどこかで耳にしたことがあるはず。8月13日は彼の命日だそうだが、私が生まれた日でもあり、なんとなく親しみを感じる。ピアニスト的には、リスト「愛の夢」と同様、両手アルペジオ(分散和音)の格好の練習曲(優雅なメロディーは時に弾いたり聞いたりしていて睡魔を誘うが、ある意味、大人の子守歌かもしれない)。
フレデリック・ショパン「練習曲 作品10第1番ハ長調」
フランス人とポーランド人の間に生まれた、ピアノの詩人、フレデリック・フランソワ・ショパン(1810-1849)が生まれて、2010年で200年。
彼が生み出した華麗な、ときに繊細でときに情熱的な名曲の数々は、今も多くのピアニスト・ピアノ音楽愛好家を惹き付けてやまない。
この「作品10第1番ハ長調」は、ヴァン・クライバーン・コンクールで優勝した、今や日本が世界に誇る辻井伸行が、コンクールで弾いた膨大なレパートリーにも含まれる曲ですが(その昔、1965年に、今は巨匠のマルタ・アルゲリッチ〔1941- 〕が5年に1度開かれるショパン・コンクールの第7回で優勝したときの演奏曲の一つでもあった)、私もなんとかレパートリーにしたいと思って、練習中(私の中学生のころの夢の一つは、マウリツィオ・ポリー二(1942- )と同レベルでショパンの練習曲全曲を弾けるようになることだった)。
ロベルト・シューマン「トロイメライ」
2010年は、ショパンとともにロベルト・シューマン(1810-1856)の生誕200年にあたる年でもある。トロイメライはドイツ語で「夢想」の意味。西洋の名曲では、曲名(愛称含む)が日本語に訳されて紹介される場合も多いが、この曲はなぜか原語のまま紹介されることがほとんどだと思う(曲集全体の名前としては邦訳されているが)。色々なピアノ名曲集といったCD等でもよく取り上げられる有名な曲だが、正直にいうと、私は、昔は、この曲の良さがあまりわからなかった。どちらかといえば、精神的に孤独を感じることの多かった少年時代には、もっと陰のある曲に共感を覚えることのほうが多く、この曲の明るく素朴な美しさに惹かれるようになったのは、つい最近で、30代になってからだと思う(もちろん、それ以前にも、明るい曲で魅力を感じる曲は色々あったが、この曲については、近年になってから)。
音楽家の人生としては、指を痛めて自身はピアニストとしては挫折を感じていたとも言われるが、クララとの出会い・結婚もあり、多くの名曲を残したロベルト・シューマンには少し憧れてしまう部分も多い(ショパンとともに、比較的短命な生涯であったのが惜しまれるが、その名曲の数々は今日まで愛され続けている)。
閑話休題。私の今回の音源は、直前までロックな曲を練習していたせいか、ロックな演奏、ロック・ミュージシャンの弾くクラシック、という趣きになっている気がする(ちょっと骨ばってるかな、という意味で)。その時々の私の個人的状況や気分、楽器や気候などの演奏・録音条件等が違えば、また違った雰囲気の演奏になるかもしれない。また違った雰囲気の演奏を録音する機会があれば、またどこかで発表の機会を持ちたいと思う。
フレデリック・ショパン「練習曲作品25第9番変ト長調『蝶々』」
再び、2010年生誕200年のフレデリック・フランソワ・ショパンの曲。練習曲作品10と作品25の合計24曲のうち、10曲ぐらいを同時並行で練習しているが、この曲は、一番簡単なほうかもしれない(といっても、小中学生の頃は、一オクターブもぎりぎり届くか届かないかぐらいの小さな手だったので、挑戦しようとも思わなかった)。
蝶々という愛称で親しまれるように、とても愛らしい曲。ひらひらと蝶が舞うような、軽やかで可愛らしい曲なので、たまには、こんな音色もよいかと、ヴィブラフォンの音で(本物のヴィブラフォンを演奏しているわけではなく、YAMAHA P-90の内蔵サンプリング音色ですが)。
ポピュラー音楽(ジャズ、ロック、カントリーなど)で出てくるストライド奏法と呼ばれるもののルーツは、このあたりにあるのではないかと、私は思う。もともと、ヨーロッパのクラシックの中で発展した奏法が、アメリカに渡ってラグタイムやジャズやカントリーになり、そうして生まれたアメリカ音楽が、再びヨーロッパに還流して、フランス近代の作曲家などに影響を与えていく。そんなふうに、クラシックと大衆音楽は、もともとそんなに遠いものではなく、昔から、相互に影響しあって、発展してきたのではないか、と、私は思う。だから、私は、(もっとアカデミックで厳密な伝統的なクラシックの世界というものにも敬意は表しつつ)、クラシックも大衆音楽も、気楽に楽しんでいきたいと思う。
「まだ上手く飛べない蝶」(練習音源、full size、2015/10/02 YamahaP105内蔵空トラック録音→10/03wma変換)
エルネスト・ナザレ「オデオン」
ブラジル音楽の基礎を作った作曲家の一人、エルネスト・ナザレ(1863-1934)の1910年の作品。後にナザレはリオ・デ・ジャネイロの映画館オデオンでピアノ演奏もすることになる。いわゆるタンゴ・ブラジレイロ(ブラジル風タンゴ)の名曲。ナザレーは作曲はほとんど独学であったらしいが(館野泉編「ナザレー ピアノアルバム」解説など参照)、この曲も含め、ナザレーの音楽には独特の陰影を帯びた曲が多く、ショパンにも通じる魅力がある(この曲ではないが、ディズニー映画にも使われたことがあったらしい)。なお、フランシスコ・ミニョーネが第二ピアノ・パートを書き足した二台ピアノ版の楽譜もミニョーネのマリア・ジョセフィーナ夫人に楽譜を託された舘野泉氏により公刊されている。私の音源はまだ発展途上のものですが、もし、二台ピアノの練習をしたいという方で使ってくださる方がいれば、嬉しいです。どうぞ、ご自由にお使いください。いつか私の演奏に第二ピアノ・パート(あるいは他の楽器等やハミングでもいいんですが)が加わったものを聴いてみたいです。
オデオン(一部)動画1(2011/09/04)(抜粋動画〔3gpファイル〕はクイックタイム〔www.apple.com/jp/quicktime参照〕などで再生できる〔271-272KB〕ものでしたがGeocities終了に伴い現在では公開していません)。
オデオン(一部)動画2(2011/09/04)(抜粋動画〔m4vファイルないしMPEG4VIDEOファイル〕はクイックタイムのほか、iTunes〔www.apple.com/jp/itunes/参照〕で再生できる〔2.95MB〕ものでしたがGeocities終了に伴い現在では公開していません)。
Ernesto Nazareth's Odeon (2013/09/10 full version mp3)
フレデリック・ショパン「練習曲作品25第5番ホ短調」
色々あって、ややブランクができてしまっていますが、相変わらず暇があって空腹でもなく目が覚めていて音楽を奏でたい欲求のあるときには鍵盤に向かっています。そんなときの指慣らしに練習する曲のいくつかは、やはりショパンの練習曲。決して平易な練習曲ではないですが、その芸術性豊かな音楽は技術的困難を乗り越えてでも弾きたいと思わせるものです。
歴史を紐解くと、初めてCDというものが世の中に誕生したのは1982年だそうですが、当時小学生だった私にはまだ未知のメディアであり、次第にその存在に馴染みがでてきたのはそれから数年後、中学生になった頃でした。そんなCD体験最初期におこづかいで購入したアルバムの一つが、マウリツィオ・ポリー二の録音による、ショパンの練習曲集でした(今では、より多くの、より新しい個性的録音で多くの練習曲集が録音・発売されていますが、当時は、ポリーニ版が録音的にも演奏的にも最も鮮烈な定番アルバムでした)。そのポリーニのCDで、私の心を深く捉えたいくつかの曲の一つが、この作品25第5番でした。この曲の冒頭部分と末尾部分は、ほの暗い、短調の、舞踏のようなリズミックな音楽で、それはそれで魅力的ではあったのですが、それ以上に魅了されたのが、ほっとするような、はっとするような甘美さを持つ中間部でした。
今回の録音は、いかにも練習中です、という、ぎこちない練習音源ですが、将来的には、より完成度を上げた形で、曲全体の録音を残したいと思っています。
ショパンの練習曲は技術的にも音楽的にも非常に難しいものが多く含まれ、伝説的大演奏家でも、必ずしも全曲録音は残していなかったりするわけで、私も、一生かけても全曲の録音は残せない可能性のほうが高いかもしれませんが(そういう意味では、売れると売れないとにかかわらず、全曲録音を残している演奏家諸氏には敬意を抱かざるをえません)、たとえ完全な形ではないにせよ、私なりの演奏・録音を続けていきたいと思っています。
練習音源1(中間部のみ。mp3ファイル。2012/06/22)
アレクサンドル・スクリアビン「練習曲 作品2の1」
ロシアの大作曲家、アレクサンドル・スクリアビン(1872-1915)の14歳のときの作品。超絶技巧的な難曲も多いスクリアビンの作品の中では最も平易で親しまれている曲の一つであるが、私のような手の小さい日本人にとっては、実は見かけほど易しくない。オクターヴを超える和音がしばしば登場するうえ(楽譜上初めから分散和音とされているものも多いが、そうでないものもある。しかし、手が小さい人が弾く場合には、そのような個所も分散和音などにして対応する必要があり、手の大きい人が弾く場合以上に技巧的な曲となる)、対位法(複数の旋律を同時進行させる作曲法)的な手法が散りばめられているからである。しかし、この短調の憂いのある曲には、厳寒の北国ロシアの光景を彷彿とさせる情緒があり、小品ながらもなかなかに魅力的である。今年2014年はロシアのリゾート地(といっても周辺地域は歴史的民族的宗教的背景からのテロが頻発する要警戒地域であるようだけれど)であるソチでオリンピックの開催が予定されており、そういう機会でもないと、普段あまり縁のないロシアの音楽を練習する動機も強くは湧かないので、この機会に、レパートリーに加えることにした(もともとスクリアビンの音楽は私の憧れの一つであり、人生のうちで何曲かは自分のレパートリーにしたいと思っていたのだけれども、この曲はその第一歩である)。
まだ、たどたどしい練習音源であるが、オリンピック開催期間はほぼ毎日練習する予定である。この曲に限らないが、どんな曲でも、気に入った曲は気分が向けば折にふれて何度でも演奏するし、機会があれば、繰り返し録音もする予定であり、最終的にはどの曲も自己ベストであるテイクを残していきたいと思う。
メドレー:蝶々〜ねこふんじゃった〜楓の葉の切れ端〜ねえ、可愛い子ちゃん
ちょっと息抜き音源を。真面目な練習もしますが、時には、こんなふうに遊んでいたりします。蝶々については既に解説済み。ねこふんぢゃった、は、古くから世界中で親しまれている曲ですが(作曲者不詳)、曲名は国により色々あるらしいです。色々な動物が登場するらしい。興味がある方は検索して調べてみてください。その次の曲は、既に著作権が切れているので、楓の葉の切れ端、と直訳調の日本語にしてみましたが、原題はメープル・リーフ・ラグ。ラグタイムの作曲家として知られるスコット・ジョップリン(Scott Joplin, 1868-1917)の曲です。ここで弾いているのは曲の最後の方の部分ですが、メドレーにする関係で調は変えて弾いています。最後は、最近日本著作権法(と戦後のサンフランシスコ講和条約 San Francisco Peace Treaty)の定める期間が経過し著作権が切れたハンク・ウィリアムズ(Hank Williams, 1923-1953)のHey, Good Lookin'です。日本著作権法では死後50年経過した作者の曲は著作権が切れるのが原則ですが、戦時加算といって、アメリカなど第二次世界大戦の戦勝国の作品である場合には、著作権の保護期間が加算延長されます(加算日数はどの国の著作物であるかにより異なる)。しかし、ハンク・ウィリアムズが亡くなったのは1953年の元旦で、戦時加算を考慮しても保護期間は満了しているので、現在では日本国内であれば、彼が単独で作った作品は自由に利用できる、ということになります。曲は、ねえ、可愛い子ちゃん、何作ってるの? 一緒にお料理しない?という、そういう歌です。練習音源1(short version 2014/01/25 wmaファイル 2014/02/11公開)
エドワード・エルガー「愛の挨拶」
英国を代表する作曲家エドワード・エルガー(Edward Elgar, 1857-1934)の代表曲の一つ。この曲は後に妻となるキャロライン・アリス・ロバーツ嬢に捧げられた。原曲はピアノ曲であるが、室内楽用、オーケストラ用の編曲版も有名。今回の音源は私の練習音源で、まだ発展途上のものだけれども、今後より完成度を上げた形でまた録音したいとは思っている。今回の音源は、まるでコウモリの格好をしたドラキュラがダンスをしているような、ツンツンした演奏だけれど、いつか親密な恋人ができたりすれば、いわゆる「ツンデレ」の「デレ」の面が強く出た、デレデレした演奏になるのかもしれない。
モーリス・ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」
近代フランスを代表する作曲家の一人、モーリス・ラヴェル(Maurice Ravel, 1875-1937)の作品の
中でも最も愛されているピアノ曲。オーケストラなどへの編曲版もよく演奏される。
a deceaded Infantaはa dead princessの意味であるが、princessの中でもスペインやポルトガルの王女を指す場合に用いられるらしい。
この曲は暗譜はまだできていないが、楽譜を見ながらであれば、なんとか最後まで弾けなくはない、という曲の一つ。
これは新録音ではなく、2年前の練習音源の断片的な録音であるが、今後より完成度の高い形で録音を残したい曲の一つである。
ちなみに、私がこの曲を知ったのは最初は管弦の編曲版のほうで、ピアノ曲としてこの曲を弾きたいと思ったのは高校生の頃に
読んだ小説「いちご同盟」(15歳の少年少女の友情と恋、生と死を描いた三田誠広の小説。映画化、TVドラマ化もされた)がきっかけで、
その小説で、音高受験を考えているおとなしい少年が練習している曲で、物語の重要なキーになっているのが、この曲。
中高生やその家族などであれば、その小説も読んでみてほしいと思う。
練習音源(fragment, 2013/09録音、2015/01/27公開
練習映像(dailymotionにて2017/08/30公開)
フレデリック・ショパン「前奏曲作品28の4」
再びショパンから、前奏曲。全音楽譜出版社の楽譜集の解説(上代万理江)によれば、この作品28の4は、ショパンの葬式の際にオルガンで演奏された曲とのことである(なお、同解説によれば、この曲にはF.リストのオルガン編曲版があるとのことであるが、ショパンの葬儀で演奏されたのがリストの版なのかについては同解説では明らかではない)。そこで、オルガン音色で弾いてみたのが今回の録音である。快心の演奏というわけではない練習音源ですが、お暇な方はお聴きください。wmaファイルにつき、基本的にはWindows PC以外では再生できないかもしれませんが。
フレデリック・ショパン「ポロネーズ第1番」
ショパンのポロネーズから、第1番。まだ未完成の練習音源の断片ですが、最近音符に関しては最後まで暗譜したので、いずれは完成させられると思うし、いずれは完成させたいと思います。この曲を知ったのは、マウリッィツィオ・ポリーニのポロネーズ集で、ポリーニのポロネーズ集は、曲数は多くはないですが、名演揃いの名盤だと思います。
練習音源(2015/10/15録音、wmaファイル、fragment)
M.J.ヒル&P.S.ヒル「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」(ハッピー・バースデーの歌)
たぶん誰もが知っている有名なハッピー・バースデーの歌です。1年365日、誰かしらの誕生日なんですけど、で、今日生まれた方も、今日誕生日の方も、最近誕生日だった方も、もうすぐ誕生日の方もいらっしゃいますけど、よければ、こんなバージョンもありますよ、ということで、お誕生(日)おめでとうございます。ホーム・パーティーのようなプライベートな場では、私もたぶんほかの多くの方々も子供の頃から誰かのお誕生日というと歌ってきたこの歌は、もともとアメリカで生まれた歌で、正直、近年のアメリカの著作権状況というのはどうなっているのかよくわからないところがあるのですが(Youtubeを運営するGoogleとMTVを運営していたViacomとは和解したとのことですがどんな条件で和解したのかもよくわからない)、まあ少なくとも日本ではこの歌はもう著作権を気にしなくてよい公有(パブリック・ドメイン、みんなのもの)となっていることは確からしい、ということで、歌入りでいってみようか、と改めて歌ってみています。ピアノ伴奏はProfessor Longhair的?なNew Orleans スタイルの一つです。一応、もうちょっと長いテイクもあるんですけど、それはまた誰かの誕生日が近づいたら公開しようかと思っています(誰の誕生日がいいですかね?)。
Happy Birthday To You (In New Orleans Style) practice
F.ショパン「バラード1番」
私は普段、これまでにここに挙げた曲以外にも色々な曲を日々練習したり演奏したりしているのですが、そんな中でも、そう遠くない時期に(といっても来年か再来年かもっと後になる可能性もないではないですが)完成形の演奏にできると思うし、実際完成させて録音として残したり色々な場所で演奏したいと思う曲の一つが、ショパンのバラード1番です。今でも、つっかえたり細部が抜けたりしながらなら暗譜で曲の最後まで行くんですけれど、まだ完成にはやや遠い状態です。
この曲は、フィギュア・スケートの羽生結弦の使用曲でもありましたが(ただしフィギュア・スケートではかなり省略されたダイジェスト版になっていた)、最近では2016年公開の映画「四月は君の嘘」でも重要な場面で出ていました(こちらは省略されていないどころか、、、感動するので映画を観ることをおすすめします。ものすごぉく重い映画ですけど)。
曲は、ショパンがポーランドの詩人アダム・ミッキヴィッチの詩から着想を得たという、物語風にいくつかの場面が展開していく大曲です。
今回私が上げる音源はその最初の、ほんのさわりの部分だけですけれど、約1年前の練習風景です。
まだ全然整った音源ではないので、基本的にWindowsPC向けのwmaファイルのみの公開とします。
練習音源1(fragment, 2015/10/16録音、2016/09/20公開)
J.S.バッハ「ガヴォット」
J.S.バッハはドイツの作曲家。しかし、ガヴォットはフランスの古い舞曲。
G.フォーレ「パヴァーヌ」
G.フォーレはサンサーンスの弟子で、ラヴェルの師にあたる近代フランスの作曲家。パリ音楽院の院長などを務め、死後は国葬の扱いを受けています。結婚して家庭を持ちながら、奔放な女性関係を持ち、それでいて家庭が崩壊した形跡もなく、死後はすんなり妻の家族の墓に収まっているのは、時代や妻がそれを公認というか許していたからでしょうか。
私のピアノ演奏は、英国のロック・キーボーディスト(ピアノよりもむしろオルガンで有名)のブライアン・オーガーが、プログレッシヴ・ロックのキーボードの名手たちにクラシックの名曲を生のピアノで演奏してもらおうという企画アルバム「スタインウェイ・トゥ・へヴン」で演奏していた版で、原曲よりもかなりアレンジの効いた版になっています。私はいわゆる耳コピで1音1音採譜して演奏しているのですが、右手のメロディやアドリブ展開などについては、ほぼ完全コピーといってよい仕上がりになっていると思います。左手の伴奏部分は、必ずしも全部同じというわけではなく、だいたいこんな感じだろう、というぐらいの大まかな把握で弾いているので、興味のある方は、是非、上記のアルバム(国内盤は廃盤ですが、輸入盤は比較的容易に入手可能です)のブライアンの演奏と聴き比べてみてください。
阿部海太郎「ピアノのためのルペラージュ」
私が学生時代から時々見ている(というか母がよく見ているので、なんとなく見ていただけなんですが)NHKのテレビ番組「日曜美術館」の、ここ2、3年のテーマ曲です。エリック・サティっぽい、3拍子のワルツですが、作曲したのは日本の方でした。東京芸術大学を出てフランスにも留学していた気鋭の作曲家のようで、最近のネオ・クラシックのホープの一人、という感じでしょうか。若き才能(といっても、この方は柴田淳より何歳か若いぐらいで、10代とか20代とかの「ものすごく若い人」と比べたら、もう結構いい歳なのかもしれないですけど、こういう分野で有名な、例えば久石譲とか坂本龍一とか日曜美術館の前任の千住明とかよりはずっと若いわけで)、最近の作曲家の中にも、私が注目している方は何人かいて、そういう方々の「これは!」と思う作品も、今後、時々は演奏して紹介したいな、と思います。アラン・トゥーサン/プロフェッサー・ロングヘア「ティピティナ・アンド・ミー」
さすがにこれは一般的にはクラシックじゃないだろう、という気がするので、グランドピアノのある公共施設の利用申請はポピュラー音楽で出しましたが(というか私はいつもクラシックもポピュラーも何でもありなんですが)、将来的にはある種のクラシックとして100年後も200年後も受け継がれていってほしいと個人的には思う名曲です。そもそも、ピアノ・ソロ曲で何がクラシックで何がネオ・クラシックで何がポピュラーかとか、そんな区別は正直どうでもいい。名曲は名曲、それでいいと思うんですけどね(著作権の問題があるので、おおまかな区別というか時代感覚は必要ですが)。 楽曲についての解説はYoutube動画の概要に詳しく書いてありますが、プロフェッサー・ロングヘアという人はクラシック音楽愛好家からは相手にされなかったというか過小評価され、一般的にも、1970年代に再発見・再評価されるまでは、あまり売れず、音楽では食べていけなかった人で、一応、R&Bチャートのヒット曲も出してはいるんですが、再発見されたときにはレコード店の清掃員だったとかいう話もある人です。短調の曲に書き直したアラン・トゥーサンは10代の頃から売れっ子で、そういう不遇な話はないんですが(アラン・トゥーサンはピアノも弾ければ歌も歌えれば管楽器ののアレンジもできてその譜面、総譜も書けちゃう人なので)。 私のカヴァーは、荒削りな、というか、大雑把なもので、クラシック的な、あるいはいわゆる、完コピ、完全コピー主義的な再現演奏ではない、というのは重々承知なのですが、それでも生誕100年、80年、という区切りの良い今年にカヴァーを出すことに意義があると思うので、こんなふうに彼らの音楽はまだ私の中で生きています、ということで、動画を出しました。もしかすると将来的にはまた、もっと細部を原曲に近づけた形でまた採りあげるかもしれませんが。エルトン・ジョン「カーラのエチュード」
ロックだのジャズだのネオ・クラシックとも言いがたい曲を演奏することも多いのですが、この曲はネオ・クラシックという位置づけでいいんじゃないかなあ、と思います。エルトン・ジョンはロック・ポップスのピアノ弾き語りの人ですけど、たまにインストゥルメンタルの曲を作ることもあり、この曲はインストゥルメンタルの名曲です。オリジナルはアルバム「フォックス」に収録され、「カーラのエチュード/ファンファーレ/愛しのクローエ」というメドレーでしたが、後年には単体で演奏されたり、別の曲とのメドレーで演奏されたりもします。スタジオ録音でもオーケストラとの共演をしていますが(ヴァーチャルかもしれないけどね)、1986年のオーストラリアでのツアーやDVD化されている2002年のロンドン公演でもオーケストラとの共演で演奏されました。アンドレ・ギャニオン「潮騒」
アンドレ・ギャニオンはネオ・クラシック的なピアニストによくとりあげられますが、この曲は日本人クラシック・ピアニストの近藤嘉宏「music for the earth」で知りました。波打つようなアルペジオが印象的な名曲だと思います。
ブギウギでジングルベルとお正月を弾いてみた。
https://www.youtube.com/watch?v=SlxXQ4RrM1s
L.v.ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ”悲愴”第二楽章」
一応私も小学生のときソナタ・アルバムまでやっていまして、モーツァルトやベートーヴェンのソナタも弾いてきているんですが、どうして「お前は知らないだろ」的な態度をとる人が多いんですかね、特にモーツァルト狂は。知ってるけどツマラナイからやらないだけなんですが。いや、モーツァルトでも全部がツマラナイと思ってるわけじゃないんですけど、今CMで本田翼が歌ってるドッソドッソドソドミソとか、こんなんで名曲か、と思ってしまったりします。あの、あっけらかんとした、妙に軽い、薄っぺらい感じがどうも苦手なわけです。 そこへいくとベートーヴェンは、今度は重すぎるぐらい重い曲が多いわけですが、この悲愴第二楽章などは、まさにライト・クラシック的に気軽に楽しめる、親しみやすい名曲だと思います。 この第二楽章はAdagio Cantabile(アダージョ・カンタービレ)、「ゆるやかに、歌うように」とされていますが、これが人気コミックの「のだめカンタービレ」のイメージにもつながっていくわけですね。のだめちゃんはCappricioso Cantabile(カプリチオーソ・カンタービレ)で、つまり「気ままに気まぐれに、歌うように」弾いてしまうわけですが。デオダ・ド・セヴラック「シューマンへの祈り」
セヴラックは南仏ラングドック地方に生まれ、パリを経て、スペインとの国境近くのセレという町に暮らした作曲家です。その作品は、クロード・ドビュッシーやガブリエル・フォーレ、アルフレッド・コルトーらに絶賛され、愛されましたが、フランス近代の作曲家の中では知名度はまだまだ、それほどあるとは言い難い、というのが実情ではないかと思います。 この「シューマンへの祈り」は、正式名称は、「休暇の日々から 中級程度のロマンティックな小品集 第一集 シューマンへの祈り」という長いもので、8曲からなる第一集の序章のよううな位置づけの曲です。へンリー・マンシーニ「酒とバラの日々」
ヘンリー・マンシーニは、ピッコロ/フルート奏者でピアノも弾いた映画音楽の巨匠。1961年の「ムーン・リヴァー」そして1962年の、この「酒とバラの日々」でアカデミー主題歌賞をとりました(作詞はいずれもジョニー・マーサー)。今回とりあげたアレンジは安田芙充央(安田文男)版。国立音大卒の作編曲家でジャズ・ピアニスト、古くはキーボード・マガジンなどでもジャズ指南をしていた方のアレンジで、短いながらもジャズっぽいアレンジということでとりあげてみました。もっと別のアレンジで弾いたこともありますし、次にまたこの曲をやる機会があれば、もしかしたらまた別のアレンジで演奏するかもしれないですが(歌う予定は当面ありません)。感想、リクエストなどありましたら、お気軽にメールをお寄せください♪
ツイッターhttp://twitter.com/likeajunkieを通じての感想、リクエストなどのメッセージも歓迎です♪
(必ずしも返信や全ての要望にお応えすることを保証するものではありませんが)
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